ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「谷本さん?」
児島さんに不思議そうに声をかけられた。
「はい?」
いけない。今のわたし、児島さんには変に映っているかな?
頭の中がぐちゃぐちゃだった。
悲しいというより悔しいという気持ちが勝り、わたしの中は怒りが満ちていく。
「お茶出ししないの?」
「え?」
「だから、お茶出し」
そうだった。
わたしが唯一、誰にも負けないと自負していることがお茶出しだ。
だけど、それこそ、誰にでもできることなんだよね。
「早くしないと世良課長たちも出かけちゃうんじゃない?」