ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
上も下もつながって、このままひとつになりたい。

貪り合って蕩け合って、これ以上にないほどに求め合う。

もっとたくさん。

わたしをヒロくんで埋め尽くして。


奥のそのまた奥を目指して突き動かされて、一瞬すべてを見失いそうになるけど、わたしを呼ぶその声とつながれた手の平の強い感触に何度も呼び戻された。

それでも意識を保つのは並大抵のことじゃなくて。

そんな中、途切れ途切れになりながらも、ただ愛しい人の名前を呼ぶことだけは忘れてはいないのは、本能なのかな?


「……千尋……好き……もっと奥に……千尋……」


快楽と理性が氾濫する頭の中。

この時間のすべてを身体の中に刻みつけようと、ただそれだけを思った。




――果てるのはどちらが先だったのかな?




気づくとすべてが終わっていた。


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