ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
◇ ◆ ◇
--Side 千尋--
それは俺が大学4年の頃。
大学の友人のアパートに遊びに行ったときのことだった。
友人がタバコを燻らせながら言った。
『近所のコンビニのバイトの女の子がさ、すっげーかわいいんだよ。俺、密かに狙ってんだよね』
『へえ』
だからなにって感じだった。
コンビニの女なんてどうせ、たかが知れてる、そう思った。
『お前、信じてないだろ。マジでかわいいんだぜ』
『なら、さっさとヤっちまえば?』
『でも清純そうな子なんだよなあ。うまくいくかな』
『なんだよ、珍しいな。でもお前、イケメンなんだからどうせうまくいくって。今までだってそうだっただろ』
『それが今までの女の子とは違うんだよ。千尋も一度その子を見ればわかるよ』
そのときは特に興味を持たなかったが、帰り道、タバコをきらしていたことに気づき、そのコンビニに寄ることにした。
いったいどういう子なのか、拝見といきますか。
その時間にその子がバイトをしているのか確信はなかったが、いなかったらいなかったで別によかった。