ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
カホ狙いだった友人は、あれから告白したが結局、撃沈だったそうだ。

なんでも『冗談はやめてください』と取り合ってもらえなかったそうだ。

本当かよ?

でも友人がそう言うんだからそう思うしかないんだが。


それから2度ほど、同じ時間帯にそのコンビニに行った。

運よくカホに出くわす。


缶コーヒーを1缶だけ買う。

別な日も缶コーヒーを1缶。

だけどそれ以上の進展はなかった。

俺のことなんて覚えてないという感じだった。

2度目も3度目も、カホは俺を見向きもしなかったからだ。

3度目のとき、マイルドセブンライトを頼めば思い出してくれるかとも思ったが、たぶんこの様子だとそれはないと思い敢えてコーヒーにした。


それに俺には当時、つき合っていた女もいたし。

なんとなく汚してはいけないような気がしたから声をかけられなかったという言い訳は通用するだろうか。

それはカホだったからであって、カホじゃない女だったら話しかけていたかもしれないという言い訳。

だけど期待をしてカホのバイトするコンビニに行ったのは事実。

そこでカホが『あっ、この間の』とか言っていたら……

なにかが変わっていたのだろうか?
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