ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「つまり婿養子ということか」


なるほど。そういうことも絡んでいたんだ。

複雑すぎて訳がわからなくなりそう。

どうやって解決すればいいんだろう。

そのとき、社長のドヤ顔が奇しくも浮かぶ。

やだやだ、こんなときに。

どうしてあんな顔があらわれるのよ。


「でも大丈夫。縁談の話しはなかったことにしてもらうお願いは何度でもするから。そんな結婚をしてもあたしが幸せになれないことを祖父も薄々はわかっているわ。諦めがつくまで少し時間がほしいのかもしれない」


楓ちゃんのフォローで少しだけ安心できた。


だけど、わたし……

楓ちゃんに頼ることしかできないのかな?

それはそれでどうかとも思う。

もどかしいよ。

自分の不甲斐なさを思い知り、ただ地団太を踏んでいるだけのわたし。
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