ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「ごめんね。紅茶の人って僕だけだよね」


給湯室であと片づけをしていると、さっそくマグカップを下げにきてくれた世良課長。

毎日わざわざ下げにきてくれるのは世良課長ぐらい。

あとの人はみんなデスクに置きっぱなし。なので、わたしが時間を見計らって全部下げています。


「大丈夫ですよ。お茶出しのお仕事は好きなんです」

「そういう子、珍しいな。昔、この部署にいた女の子は猛烈にお茶出しに反対していたから」

「気持ちはわからなくもないですけどね。でもわたしはこういうお仕事しか一人前にできないので」

「そんなことないよ。仕事はいつも正確だから安心して頼めるよ」

「えへへ。そうですか?」

「そうだよ。いつも感謝しているよ」


その時、あれ?と世良課長がわたしの手元をじっと見た。


「かわいいね。いつもしていたっけ?」

「あ、これは……」
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