ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
◆ 華麗なる上司
自分のデスクに戻ると隣のデスクの児島さんが心配そうに訊ねてきた。
「遅かったね」
「はい、なかなか見つからなくて」
「世良課長が探してたけど」
「世良課長が?」
「うん。保管庫にいるって教えたんだけど。会わなかった?」
会わなかった。
おかしいな。すれ違っちゃたのかな?
それにしてもなにか用事だったのかな?
行き先ボードを見ると『R&A設計事務所』となっていた。
ということは、そのまま出かけちゃったんだな。
そのまま。
世良課長のことは気に留めることなく。
お昼になり、午後になり……
わたしはいつもより忙しい一日を過ごしていた。
世良課長と夕ご飯の約束をしていたことをすっかり忘れて。
「遅かったね」
「はい、なかなか見つからなくて」
「世良課長が探してたけど」
「世良課長が?」
「うん。保管庫にいるって教えたんだけど。会わなかった?」
会わなかった。
おかしいな。すれ違っちゃたのかな?
それにしてもなにか用事だったのかな?
行き先ボードを見ると『R&A設計事務所』となっていた。
ということは、そのまま出かけちゃったんだな。
そのまま。
世良課長のことは気に留めることなく。
お昼になり、午後になり……
わたしはいつもより忙しい一日を過ごしていた。
世良課長と夕ご飯の約束をしていたことをすっかり忘れて。