ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
まるであの頃に戻ったようだった。

ヒロくんの少しだけカールしたまつ毛が揺れるのを見ながら、昔もこんなふうに仕事を教えてもらっていたな、なんて。


「わかったのかよ?」

「うん、大丈夫。明日中にやっておくね」


見つめていたことがバレそうになって慌てて図面に視線を落とす。

こうやって話しているとどんどん離れていた距離と時間が縮まっていくみたい。

このまま……なんて馬鹿なことまで考えてしまう。


だけど、……


ヒロくんには恋人がいるんだよね?

そう思い直し、自分にブレーキをかける。


都合良く考えすぎだよ。

ヒロくんとはもうとっくに終わっているんだ。

それに、繰り返しちゃいけないんだ。

じゃないと、わたしはヒロくんを…





…――殺しちゃうかもしれないから。


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