ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「……今日、西倉となんかあった?」
「な、なにも、ないですよ」
「なにもないねえ……。じゃあ、元気ないのはなんで?」
車の中でヒロくんのことを訊かれながら。
本当になにもないんだよなあと思っていた。
ヨリを戻すこともないし。
つまり、ヒロくんが他の女の子とつき合ったり、結婚したりするのをこの先見ていくんだろうな。
「どうして西倉さんを本社に戻したんですか?」
「質問を質問で返すなよ」
「なにもないですから。だから困っているんです。どう接したらいいのかなと……」
「人事のことはさすがに僕の口から言えないけど。でも福岡でのプロジェクトが区切りというのも理由のひとつかな」
ヒロくんはダム建設の現場に携わっていた。
ダム工事の工期は相当長い。おそらくヒロくんのいた3年間はその期間の一部だけだったのだと思うけど。
その工期が終了したのなら、あとは人手は少なくても大丈夫のはず。
ヒロくんの転勤期間の当初の予定がどうだったのか、わたしが知るところではないんだけど、戻る予定がなかったのに戻ってきたという可能性だってある。
つまりヒロくんだって本社に戻れるなんて思っていなかったんだと思う。
「な、なにも、ないですよ」
「なにもないねえ……。じゃあ、元気ないのはなんで?」
車の中でヒロくんのことを訊かれながら。
本当になにもないんだよなあと思っていた。
ヨリを戻すこともないし。
つまり、ヒロくんが他の女の子とつき合ったり、結婚したりするのをこの先見ていくんだろうな。
「どうして西倉さんを本社に戻したんですか?」
「質問を質問で返すなよ」
「なにもないですから。だから困っているんです。どう接したらいいのかなと……」
「人事のことはさすがに僕の口から言えないけど。でも福岡でのプロジェクトが区切りというのも理由のひとつかな」
ヒロくんはダム建設の現場に携わっていた。
ダム工事の工期は相当長い。おそらくヒロくんのいた3年間はその期間の一部だけだったのだと思うけど。
その工期が終了したのなら、あとは人手は少なくても大丈夫のはず。
ヒロくんの転勤期間の当初の予定がどうだったのか、わたしが知るところではないんだけど、戻る予定がなかったのに戻ってきたという可能性だってある。
つまりヒロくんだって本社に戻れるなんて思っていなかったんだと思う。