ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
ヒロくんが立ち上がりわたしの方へ歩み寄ってくる。
「どんな噂か詳しく聞かせろよ」
じわり、距離を詰められて。
わたしは緊張して肩から下げていたバッグの取っ手を強く握りしめていた。
どうしてそんな顔をするの?
たかがそんなことで。
別に悪口でもなんでもなくて、寧ろそれを聞いたわたしは、祝福しなくちゃと思ったくらいなのに。
「福岡支社の子だって。それ以外は聞いてない」
ありのままを端的に伝えた。
するとヒロくんは心なしか声を弾ませたように言う。
「それで? どう思った?」
にやり、あざ笑うかのように。
わたしの本心はすでに露呈されてしまっているの?
ヒロくんはわたしの気持ち、知っててそんなことを訊いてくるの?
この間には感じなかった嗅いだことのない香りがヒロくんからしてきて、2年半の空白の時間に対して変な想像を掻き立てられる。
「どんな噂か詳しく聞かせろよ」
じわり、距離を詰められて。
わたしは緊張して肩から下げていたバッグの取っ手を強く握りしめていた。
どうしてそんな顔をするの?
たかがそんなことで。
別に悪口でもなんでもなくて、寧ろそれを聞いたわたしは、祝福しなくちゃと思ったくらいなのに。
「福岡支社の子だって。それ以外は聞いてない」
ありのままを端的に伝えた。
するとヒロくんは心なしか声を弾ませたように言う。
「それで? どう思った?」
にやり、あざ笑うかのように。
わたしの本心はすでに露呈されてしまっているの?
ヒロくんはわたしの気持ち、知っててそんなことを訊いてくるの?
この間には感じなかった嗅いだことのない香りがヒロくんからしてきて、2年半の空白の時間に対して変な想像を掻き立てられる。