ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
わたしは瞬きを忘れてぽかーんとヒロくんを見上げていた。

だって信じられないんだもん。

すると、ふわっといい香りがしたかと思うと厚い胸板に顔を引き寄せられた。


「ヒロくん、ワイシャツ汚れちゃうよ」


わたしってやっぱりおかしい。

こんな状況なのにファンデーションがワイシャツについてしまわないかと変なところを心配している。


「今はそんなのどうでもいいだろ」

「ヒロくん……」


あたたかい胸とたくましい腕の中でわたしは安心して身をゆだねる。

ここはオフィスなのに。

ヒロくんの力強さが全身に響いてきて、自分で立っていることもままならないほど、骨抜きにされる。

甘い香りが脳内に充満して、そこにヒロくんがカホとわたしの名前を呟くので身も心も堕ちてしまいそうだ。

首筋にヒロくんの唇があたり、それがくっついては離れるを何度か繰り返していたのでキスされているのだとわかった。
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