♥ラブ・ルーム♥ー甘いキミとの奇妙な監禁生活ー
柔らかくて、白い肌。
長くて綺麗なサラサラの髪の毛。
まだ、涙の跡が残る頬を優しい撫でながら思う。
彼女を苦しめるものはなんだろう。
彼女は何に恐れを感じているんだろう。
自分でも、なぜそうしたのかわからない。
俺の手を握って、
安心したかのように優しく眠る彼女のことを、
なんだか無性に守りたくなった。
だから……
結菜の柔らかいその唇に、
自分の唇をそっと重ねた。
その瞬間ーーー…
「…ん…。」
結菜が声を発する。
俺はビックリして、触れていた唇を慌てて離した。
それでも寝息をたてていたから、多分起きてはいない。
俺は握っていた手をそっと離し、慌てて自分の布団に潜り込んだ。
え、……俺…何してんだ……?
これが原因で、まったく眠れなかったのだ。
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