♥ラブ・ルーム♥ー甘いキミとの奇妙な監禁生活ー
* * *
「ふわぁ〜〜〜…。」
「でっけぇアクビ(笑)寝てねぇの?」
拳一つ入るくらいの大きな欠伸をすると、クラスメイトの比呂(ひろ)が声をかけてきた。
「え…あぁ、まぁうん。」
「……一人遊びか?(笑)」
「うっさい、お前。」
冷たくそう恥らうと、比呂はケラケラ笑っている。
朝のホームルームが始まる前の教室は、昨日のテレビの話や携帯のメールの話やらで騒がしい。
そんな中、ポツンと空いた結菜の席がなんだか寂しく感じた。
朝、結菜は学校に行かないと言い出したのだ。
『あたし、家に帰ってないんだよ?それで学校行くのおかしくない?
それに、あたし、唯斗に監禁されてるんだから、ここから出たらおかしいでしょ
?
あ、でも唯斗はちゃんと学校行ってね?二人して登校拒否しちゃったら、怪しまれちゃうし。』
と、またも訳のわからない言葉で説得させられてしまった。
「…俺が監禁してんなら…俺も学校来たらおかしいだろ……。」
誰にも気づかれない程度の小さな声で、彼女への疑問を口にしてみる。
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