無題



えりネェは昔、長い間バンドを続けていた。

担当していたのはボーカルだったらしいけど、他の楽器もさわりくらいなら出来るみたい。

もう組んでいたバンドは解散しちゃったけど、たまにその時のバンド仲間がここを訪れる。

あたしも何度か会ったことあるけど、他のバンドとは何て言うか...オーラが違ったんだよね。

27歳の若さで店長をつとめる、えりネェもすごい。

あたしにとってえりネェは憧れの存在でもある。


こんな事をべらべら話していると、一人お客さんが入ってきた。

「あ、いらっしゃい〜」

えりネェは席を立ち、受付に戻る。

あたしは入ってきたお客さんに目をやった。


< 4 / 10 >

この作品をシェア

pagetop