聖しこの夜、君と2人で
Dec.24
ジリリリリリッという目覚ましの音で、重い身体を持ち上げる。
「うー…頭痛ぁ……」
あたしはズキズキと痛む頭を押さえてケータイを開いた。
「うっわ、何この件数」
ケータイを開くと、不在着信が27件。
メール受信数が19件。
いやいや…クリスマスだからってこんなにメールしてくるなんて……皆よっぽど浮かれてるのね。
「ん??これ全部はーちゃんから??」
友達皆からのメリクリメールやら何やらだと思っていたものは、全てはーちゃんからのものだった。
“雪ちゃん起きて!!”
“雪ちゃん電話出ろ!!”
“とりあえず留守電入れるから!!”
"起きたらすぐ電話して!!”
はーちゃんからのメールの内容は、だいたいこんな感じ。
…何事??
とりあえず留守電も聞いてみよ。
あたしはそう思って、1つずつ留守電を再生させた。
何かわかんないけど、大きな不安を抱えて。