聖しこの夜、君と2人で

「あ、いたいた!!雪帆っ!!!!」

「うぅー…亜子ぉぉぉ」

「もう…馬鹿!!ウチが燈真だったらこんな奴すぐ別れとるわ!!!!」

「ずーん」

「口でずーんとか言うな!!」

「うい」


亜子怖い。

って、そーゆー事してる場合じゃないんだった!!!!


「亜子っ」

「何??ウチのコメントは正論だと思うけど??」

「や、そーでなくて。…と、燈真……は??」

「っ…」


一気に表情を曇らせる亜子。

その光景に、あたしの胸はドクンと不協和音を奏でた。


「ねぇ亜子!!燈真は!?燈真は大丈夫なの!?」

「……。」

「亜子!?ねぇ、燈真は!?」


なんで??

なんで黙るの…??


「早く行こ??雪帆の目で確かめるのが1番だから」

「え??」


亜子の言葉で頭をよぎるのは、あたしが考えられる中で最悪のシチュエーションばかり。

…嘘だよね??勘違い、だよね??