聖しこの夜、君と2人で
うわー…それで亜子さん不機嫌なのか。
「マジ萎えるんだけどー!!」
「そ、その分足速くなるんじゃないっ??」
「でもクリスマスぐらいははーちゃんと一緒にいたかった」
「あ、亜子が乙女になった」
「うううううるさいっ。ウチだって乙女になる時ぐらいあるよ!!」
「そんなムキになって言い返さなくても」
顔を真っ赤にしながらギャーギャー言ってる亜子。
そうだよね、亜子はやっと彼氏出来たんだもんね。
「雪帆、雪帆っ」
「へ??」
泣きついてくる亜子の頭を撫でていたら、不意に廊下から声が聞こえた。
「あ、燈真」
「ちょっとこっち来い」
「へっ。帰宅部雪帆さんはクリスマスに燈真といちゃこくわけか??へーえ??」
「亜子…落ち着いて」
あたしは亜子にそう言い残して燈真の元へと向かった。