聖しこの夜、君と2人で
Dec.25
結局あたしはあの後、燈真のベッドに顔をうずめて眠った。
…とりあえず顔洗おう。
そう思って、ゆっくりと顔をあげた。
「雪帆、はよ」
え…。
「嘘…!?」
「や、嘘にすんなよ」
そこにいたのは
「燈真ぁ…??」
紛れもなく、あたしの大好きな燈真だった。
「ただいま、雪帆」
「…っく……おかえ、り」
大好きな燈真の笑顔を見たあたしは安心のあまり泣き出してしまった。
だって本当に嬉しくて。
夢みたいで。
「もう平気なの??」
「おう。つ…ーか病気の事隠しててごめん。智花さんから聞いた??」
「智花さん??」
「俺の担当してくれてる看護師さん」
「あ、あの人か。…うん、いろいろね」
そう言ってニッと笑うと、燈真は眉間にシワを寄せた。