聖しこの夜、君と2人で
「本当は、雪帆には何も言わずに手術受けるつもりだったんだ」
凄く申し訳なさそうな燈真。
あたしは、1人で抱え込んでほしくなかったよ??
「なのに、あんな形で知るなんて…俺、最低だな」
「本当だよ。馬鹿アホ最低!!」
「んなっ!!そんなストレートに言うなよ!!」
だって
「だってあたし…何にも知らなくて。燈真が白血病だったって事も、それがどんな病気かも、いつが手術日なのかも…何にも知らなかった。」
「雪帆…」
不安で潰れてしまいそうだった。
崩れてしまいそうだった。
「本当に本当に…馬鹿」
「悪ぃ」
「許さないから!!」
ちょっと強く言うと、燈真は目を丸くして驚いた。
「手術、成功させなきゃ許さない」
あたしがそう言うと、燈真は目を細めて笑った。
「当たり前だろ雪帆様??」