聖しこの夜、君と2人で
いきなり目の前が真っ暗になって、急に1人ぼっちになった気分になった。
肩を落として亜子の所に戻ると、亜子はまだ頬を膨らませてご機嫌ナナメだった。
さっきまではそんな亜子をかわいそうに思ってたのに。
「亜子、クリスマスなんか気にしなくていいんだよ」
「どーゆー事??それはウチにはーちゃんと過ごせるはずだったクリスマスを忘れろって事??」
「や、そーでなくて」
駄目だこりゃ。
亜子さん病みすぎてますよ。
「…はぁ……」
ううん、あたしも、か。
「なんで雪帆がため息ついてんの??ウチの事はそんな気にしなくていいよ??」
「あ、亜子の事でため息とか絶対ないから大丈夫☆」
「あのー、ね??それはそれで傷つくよ??」
そう言って苦笑いする亜子。
その後急に真面目な顔をしてあたしを見据えた。
「燈真となんかあった??」
…さすが亜子。
「まぁ、ちょっとね」
あたしの事に関しては鋭すぎる。
普段とのギャップだよね。本当違いすぎ。