男のなかのオトコ
「おいっ!!!待て」
「待てって言って待つ馬鹿がどこにいるんだよ!!!」
イラッ
はは、こいつ…
気付けば私の足は動いていた。
「待てゴラァァァァァァァァァ!!!」
「えっ!!!えぇぇぇぇぇぇ!!!」
多分私は今般若のような顔だと思う…
でも今の私はそんなの関係なくただただ目の前にいるクソヤローを殴り飛ばしたいっていう感情しかない。
あと数メートル、数センチ…
「フフ、捕まえた」
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ドスッ
この男が花火のごとく宙を舞ったのは言うまでもない。
「ウッ…ウ…ウ」
なんでこんなクズヤローにみんなついてきたんだろ…
「おい、クズヤロー意識飛ばす前にこれだけは聞け…
俺達と喧嘩した奴らはみんなお前のこと信じて喧嘩してたんだぜ…
それなのに信頼してくれてた奴ら簡単に裏切んなよ……仲間だろ…」
「…知る……カヨ」
クズヤローは眠るように意識を飛ばした。
仲間…か…
「お~い!春~!」
「春!!!」
「………。」
フフフ
「何笑ってんだよ、気持ち悪い」
「何でもねぇよ(笑)!」
今日は快晴だ!!!