男のなかのオトコ
心配になって顔を上げたら陸とバッチリ目が合った。
「…っ///?」
いつものヘラヘラしている陸じゃなかった。
月に照らされて茶色の髪が艶光り、長い前髪の隙間から真剣な目が私をとらえる………。
凄い…綺麗…
「………春…」
陸の顔がどんどん近づいくる。
口から心臓が出るくらい私ドキドキしてる…
逃げなきゃと思ってるのに体が動かない…。
…なんで…?
私はギュッと目をつぶった。
………あれ……?
何も…ない…
かたく閉じられた目をそっとあけた。