7人の泥棒
あるところに女の子がいました。


母親に捨てられ身内もいない。


心が暗く寒い、そして寂しいと言っているようでした。


その女の子の名はありませんでした。


母親は女の子を嫌い、
父親とは産まれてすぐ死別。


女の子が生まれたのは父親の願いでしかなく、母親にとってはいらぬ存在でしかなかったのです。


その為、母親には名をつけるということは無意味でした。

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