幸せになりたい女
「・・卓ちゃん・・」
名前を口にするとますます胃が痛くなる。
だれか・・美久を楽にして・・
死んじゃったほうがいいのかも。そうだ・・死んじゃおうかな・・卓ちゃん・・泣けばいいよ。出て行ったこと後悔すればいいよ。「オレのせいだ」って一生悔やんでればいいよ。
死のうって考えたら逆に少し楽になってきた。美久が死んだ後の卓ちゃんの顔を思い浮かべてると楽しくなってくる。
そのとき携帯がなった。
卓ちゃん?
急いでメールボックスを開いたけど、また卓ちゃんじゃなかった。
《こんばんは! そろそろ仕事終わった頃かな?》
何気ない文面がとてもあったかく感じる。美久は自然とコールボタンを押していた。
「もしもし? 美久ちゃん?」
「うん・・ごめんね。急に電話して・・メール見たら声聞きたくなっちゃった・・」
「イヤ、嬉しいよ」
勝久くんの声、すごく優しい。ほっとする。
「美久ね・・少し元気ないんだ」
「うん。分かる。声で分かる」
嬉しい。分かってくれるんだ。さすが勝久くん。
「大丈夫?」
「うん。なんか勝久くんの声ってアロマみたい」
「え? におう?」
「ふふふ、聞いてると気持ちよくって、元気が出るの」
「やったね、美久ちゃんの役に立てた!」
二人で笑い合った。それから次の日ごはん食べる約束して電話を切った。明日の約束があるだけで安心して眠れる。
勝久くんのおかげ! 勝久くん・・美久のことどう思ってるのかなぁ。少しは気に入ってくれてるよね。気に入ってなかったらごはんなんか誘わないよね。
女の子はやっぱり愛されるほうがいい。まだ少し胃が痛いけど、美久はホットミルクだけでも飲んで、美白パックして眠ろうと思った。明日はデートだし。冷蔵庫を開けたとき、また携帯が鳴った。こりずに卓ちゃんかと思って、ドキっとする。
《仕事早く切り上げたから、今からいくよ》
弘子だ。大丈夫だって言ったのに、わざわざ仕事終わらせてくれたんだ。
《大丈夫だよん》
元気なことが伝わるようにニコニコとキラキラの絵文字をつけてみた。
《ほんとに大丈夫? 何なら泊まって、今晩くらい一緒にいるよ?》
《ホントに大丈夫だよ~ありがとね! さっきね、勝久くんがなぐさめてくれたんだよぉ。勝久くんってカッコいいし、やさしいね!》
《そうなんだ。よかったじゃない。勝久くんはいいやつだからね。もうダメとかいうから自殺でもするのかと思って、急いで仕事終わらせたんだよ。心配だったし。大丈夫なら別にいいんだけど》
自殺? ・・死んじゃいたいくらいつらいのはホントだけど・・弘子に言ったって分かってもらえないから・・だって弘子は強いし。
美久の気持ちを説明するのはめんどうだったので、簡単に「ホントに大丈夫!」とまたメールを打って返信した。弘子からはもうメールの返信はなかった。
名前を口にするとますます胃が痛くなる。
だれか・・美久を楽にして・・
死んじゃったほうがいいのかも。そうだ・・死んじゃおうかな・・卓ちゃん・・泣けばいいよ。出て行ったこと後悔すればいいよ。「オレのせいだ」って一生悔やんでればいいよ。
死のうって考えたら逆に少し楽になってきた。美久が死んだ後の卓ちゃんの顔を思い浮かべてると楽しくなってくる。
そのとき携帯がなった。
卓ちゃん?
急いでメールボックスを開いたけど、また卓ちゃんじゃなかった。
《こんばんは! そろそろ仕事終わった頃かな?》
何気ない文面がとてもあったかく感じる。美久は自然とコールボタンを押していた。
「もしもし? 美久ちゃん?」
「うん・・ごめんね。急に電話して・・メール見たら声聞きたくなっちゃった・・」
「イヤ、嬉しいよ」
勝久くんの声、すごく優しい。ほっとする。
「美久ね・・少し元気ないんだ」
「うん。分かる。声で分かる」
嬉しい。分かってくれるんだ。さすが勝久くん。
「大丈夫?」
「うん。なんか勝久くんの声ってアロマみたい」
「え? におう?」
「ふふふ、聞いてると気持ちよくって、元気が出るの」
「やったね、美久ちゃんの役に立てた!」
二人で笑い合った。それから次の日ごはん食べる約束して電話を切った。明日の約束があるだけで安心して眠れる。
勝久くんのおかげ! 勝久くん・・美久のことどう思ってるのかなぁ。少しは気に入ってくれてるよね。気に入ってなかったらごはんなんか誘わないよね。
女の子はやっぱり愛されるほうがいい。まだ少し胃が痛いけど、美久はホットミルクだけでも飲んで、美白パックして眠ろうと思った。明日はデートだし。冷蔵庫を開けたとき、また携帯が鳴った。こりずに卓ちゃんかと思って、ドキっとする。
《仕事早く切り上げたから、今からいくよ》
弘子だ。大丈夫だって言ったのに、わざわざ仕事終わらせてくれたんだ。
《大丈夫だよん》
元気なことが伝わるようにニコニコとキラキラの絵文字をつけてみた。
《ほんとに大丈夫? 何なら泊まって、今晩くらい一緒にいるよ?》
《ホントに大丈夫だよ~ありがとね! さっきね、勝久くんがなぐさめてくれたんだよぉ。勝久くんってカッコいいし、やさしいね!》
《そうなんだ。よかったじゃない。勝久くんはいいやつだからね。もうダメとかいうから自殺でもするのかと思って、急いで仕事終わらせたんだよ。心配だったし。大丈夫なら別にいいんだけど》
自殺? ・・死んじゃいたいくらいつらいのはホントだけど・・弘子に言ったって分かってもらえないから・・だって弘子は強いし。
美久の気持ちを説明するのはめんどうだったので、簡単に「ホントに大丈夫!」とまたメールを打って返信した。弘子からはもうメールの返信はなかった。