幸せになりたい女
 いつ目を閉じようかって考えてたら、勝久くんの親指と人差し指が美久のほっぺをムニッてつかんできた。
「ひたひ・・」
 うっとりした盛り上がった気分が一気に冷めた。美久が訳わかんない顔してるのに、勝久くんは相変わらず優しい顔してる。
「オレ・・美久ちゃんと会えたこと、運命だって思ってるんだ。・・大事にしたい・・ていうか、大事にするよ」
 優しい顔から、一瞬真剣な目。今までの人生の中で一番ときめいたかも。今までにない純愛が待ってる気がする。

 その日は勝久くんの腕枕で眠った。勝久くんは、言葉の通り美久をとても大事そうに優しく抱き締めてくれて、おでこにキスしてくれただけで、エッチはしなかった。 でも美久はとっても幸せだった。
 眠くなる限界まで勝久くんの夢を聞いた。
 夢のある男の人ってすてきだなぁ。まどろんだ頭の中でぼんやり思った。
 勝久くんは昔からボランティアに興味があって、海外で苦しんでる子供たちの力になりたいんだって!
 優しくて心のおっきな勝久くんにお似合い夢だなぁ。美久も一緒にボランティアに参加できるかなぁ・・彼氏と一緒にボランティアなんて、なんかいい感じのカ・・プ・・ル・・

 そんなこと考えながらニコニコしてたらいつのまにか眠っちゃってた。
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