あなたの牙で潤して

口に手を当てて俯いていると、手首を掴まれた。

「きゃっ…」

「東院妃萌!昨日の、覚えてるよな…?行くぞ」

「え、ちょっと!!!どこ行くのよー!」


引っ張られて教室を出たあと、私のクラスが一気にうるさくなった。

「何よあれー!」

そんな言葉を聞きながら、私は引っ張られたままだった。

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