あなたの牙で潤して
家
シュルッ…
「あっ!」
気を抜いていた隙にリボンを解かれてしまった。
さらっと長い髪がほどけていく。
「ちょっと先輩!リボン返してください」
みんなが、帝牙すらも黙ってしまった。
何よ…変だということなんか知ってるんだから。
リボンを取り返して結ぼうと思ったとき、手を掴まれた。
「そのままでいろ」
「無理です!変ですから」
「命令だ」
…なんなのよ。
別に怖くないし!だけど、そんな真剣な顔しないで。