‡仮想リアル‡
「否、知らないな…どんなゲームなんだ?」
「まぁ、ゲームって言うか何かネット世界にもう一人の自分を作れるって話♪」
「ゲームってのはオマケみたいなもんだな」とりょうが瑞樹の言葉に付け足した
「へぇー」
そんなのがあったなんて知らなかったな
……て、事は?
「お前等三人そのサイトに入会してんの?」
俺の問い掛けに三人はそれぞれに頷く
なるほど……だから、最近良くわからない話をしてたわけか
俺が1人納得していると瑞樹が立ち上がった
「てか、ネットヲタクの朔が『仮想リアル』知らないとはな!」
と言って「そろそろ帰ろうぜ」と瑞樹が言った
チャットはやってもそこまでじゃねぇ
「ヲタクじゃねぇよ」
と、俺は突っ込み立ち上がると鞄を持って四人で教室を出た
歩きながら俺達はさっきの話の続きをする
「さっきの話の続きだけど、そのネトゲーは『仮想リアル』って言うんだぜ?」
瑞樹は自慢気にそう言う
何か、ムカつくんだが……
「それなら最近CMでやってるのだろう?」
それなら聞いたことはあるが登録はしていなかった
「そうそれ!」
瑞樹は、はにかんだ笑みを浮かべて俺を指差す