‡仮想リアル‡
カタカタカタ..
シーンと静まり返った薄暗い部屋で
無機質な電子音と共にキーボードを叩く音が響く
軽快なその音は今から何が起こるかを楽しみにしている彼自身の心の様子を表しているようだ
男はふと手を止めるとカーテンの微かな隙間から外を見た
外は薄暗く、まだ朝にもなっていないようにも見えた
しかし、以外にも時計を見ればもう明け方の4時
男はニヤリと不気味な笑みを浮かべると同時に“送信”をクリックした
「やっと始まる…ははハハは…!」
まるで此れから始まる事に心を踊らせるように不気味に…静かに…
それは世界に広がっていった