‡仮想リアル‡
「2つ目、一々友達になろうなんて言わない事…友達になるって口じゃないでしょ?」
その問い掛けに百合亜が頷くと優希は続けた
「3つ目、泉さんじゃなくて下の名前で呼ぶ事…以上!」
そう言うと同時に百合亜の顔がパアッと明るくなった
「優希ちゃん!ありがとう!!」
そう言うと百合亜は優希に抱き付いた
私は泉さんが微かに微笑んだように見えた
が、直ぐにもとの無表情に戻った
気のせいかな…?
「わあ、優希があんなになるなんて…百合亜ちゃんが可愛いからだな♪」
「えっ?」
バッと振り向くと波が呆れたように笑っていた
「…だって優希…ってそう言う子」
そう言う子ってどう言う子ですか!?
あっ!面食いって事かぁー
一人で納得するとちょうど予鈴が鳴った
「あ!そろそろ教室行かなくちゃ」
百合亜が優希から離れると隅に置いといたプリントを持つと四人は足早に歩き始めた
「あっ!そういえば泉さん…ゲームって?」
歩きながら私は泉さんに問い掛けた
「『‡仮想リアル‡』ってやつ知ってるかしら?」
落ち着いた凛とした声で優希は答えた