‡仮想リアル‡
私達は一旦別れてからある場所に集まった
そう!
「凄い豪邸じゃん!!」
そう波ちゃんは今まで連れてきた人の中でも一番大きな声で言った
私は思わず苦笑する
「煩い…」
「だって凄くないか!?優希!」
「まぁ、普通よりはね…って、波」
波ちゃんの勢いに優希ちゃんは引き気味だ
あれ?そういえば蓮ちゃんは?
私は辺りをキョロキョロ見渡す
「だろ!!優希わかってんじゃん♪」
波ちゃんは優希ちゃんの背中をバシバシ叩いた
あれれ?優希ちゃんの額に怒りマークが……
「アンタ…人の家でドカドカと煩い」
優希ちゃんは波ちゃんと乱闘を開始した
と、止めなきゃ…。
と慌てて駆け寄ろうとした私の肩を誰かが掴んだ
ビクッと反射的に振り向く
「百合亜…あの中には行かない方が良いよ」
乾いた笑いをしながら蓮ちゃんは、はいと言って私に飴をくれた
落ち着けって事かな?
「ありがとう」
私はその飴を口の中にいれるとふぅと軽く息を吐いた
確かにあの二人の戦いは半端じゃないけど…このままじゃ家が壊れちゃうよ…
「蓮ちゃん…」
「…無理。やっぱり放っといて百合亜の部屋で美味しいもの食べよ♪」