‡仮想リアル‡
ゾクッと鳥肌が立つ
てか、何であの笑みに誰も気付かないんだ!!
蓮ー!!
あたしは優希からゆっくり目線を外すと、仮想リアルの登録画面に移して百合亜にバトンタッチをした
「ありがとう!」
笑顔の百合亜に自分も笑顔になる
何か、調子狂うなぁ
“波ちゃん!”
“波大好きだよ!”
──まるであの人みたい
「波ちゃーん!?」
そう泣きそうな声で言う百合亜にハッと我に還った
いけない考えないようにしてたんだった
「どーした?」
慌てて聞き返すあたしは明らかに挙動不審だっただろう
でも、百合亜はそれに気付いてない様子で
「質問が50項目もあるよぉぉ」
「…ああ、それな」
「面倒よね」
「うおッ!?優希!」
突然、隣のパソコンで蓮を教えていたはずの優希があたしの後ろから顔を出した
あたしはかなり吃驚して、思わず百合亜に抱き付いた
「何…アンタ等いつからそんな関k」
「殺るぞゴラァ」
あたしがそう言うと冗談よと優希は言った
アンタの冗談は嘘に聞こえないんだよ
「波ちゃん苦じぃ゙」
「あっ、ごめん」
あたしは慌てて百合亜から離れた