‡仮想リアル‡

そう思ったんだけど……俺は視線を持っている緑茶に向けてからもう一度、優等生眼鏡の少年を見た

てか……俺、彼奴見たことある気がする
誰だったっけ?



──目が合った!?



優等生眼鏡の少年はコチラに気付いたらしく助けて欲しそうに凝視している
その瞳はまるで段ボールに入れられた捨て犬のような瞳だった


「うっ……」

流石の俺もアノ瞳をスルー……嫌々!そうじゃないだろう!!
普通に考えて拾わねぇ!


てか、無理だって!
そんな瞳で見られても無理なんだって!


彼には悪いと思うが……

すると、優等生眼鏡の少年はその様子に気付いたのか自分から目線を逸らしてきた


──……こんなもんだよ、所詮は……



「……俺もその他大勢と変わらない」

そうボソッと呟いて目線を上げたその時!


「瑞樹!?……──って、右ストレートォォォオ!?」

なんと両替機に行っていた前河 瑞樹が優等生眼鏡の少年を掴んでいる不良に右ストレートをお見舞いしているところだった

不良の親分(首領)はその行為があまりに突然過ぎたようで反応できなかったのだろう、派手に横に吹っ飛んだ


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