‡仮想リアル‡

馬鹿な登場をしてきた瑞樹(ミズキ)に見いってたせいで、俺はスッカリ忘れていた
敵は…もう1人居たことに


だから、気付かなかったんだ…背後に忍び寄る影に……



スパーン!!



「!?」

突然の衝撃に俺は一瞬何が起こったのか理解出来ないでいた
が、俺は反射的に後ろへ振り向く

そこにはニヤニヤしながら手にハリセンを持っている男が立っていた

「はよー。さっくん♪」

「ああ…りょう」

りょうと呼ばれた男は尚もニヤニヤしている
それは作戦が成功したと思っているような…

その油断が命取りなんだよ!

俺はりょうの一瞬の隙をついてハリセンを奪うとそいつの胴体、顔、最後に頭と連続三連発ハリセンをお見舞いしてやった



スパパッパーン!!



小気味良い音が響く
りょうは突然の事で頬を押さえながら唖然としている


アホだ……


そういえば亜稀羅は?

そう思って俺は亜稀羅がさっきまで居た隣の席を見るが、そこには既に亜稀羅は居なかった

「…あ」

いつの間にか亜稀羅は瑞樹が倒れている教卓の所に居た

亜稀羅は俯せで倒れている瑞樹をつついて遊んでいた


………………。

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