溺愛彼氏×ドジな彼女
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ガサっ
「やっと見つけたわ…」
佑斗たちと、わかれ郁の歩いていた方向をたどると…
そこには、ベンチに座る郁の姿。
「…郁…。」
「…」
俺の顔を、見て何も言わず視線をそらす郁。
そんな郁に近づき、そっとベンチに腰をおろした。
「…莉音、心配してたで?」
「…」
「…郁…好きな人の幸せを願うことも大切やねんで?
郁は、莉音のどんなとこが好きなん?
…笑顔トカちゃうん?」
「…ウン…。」
小さくうなずきながら言った言葉。
「じゃあその笑顔をいつもあげてるのは…
その笑顔の元をつくるのは…誰や?
…佑斗やろ?」