溺愛彼氏×ドジな彼女
「っ…でも俺がっ!!」
そう言って、今度は俺に視線を合わせてくる郁。
真剣な目。
昔の俺と…重なるねん…。
「そうやって、俺がっ…って言ってても、莉音を困らせるだけや。
自分の好きな人の好きなとこ、守ってやれや…。
莉音は、佑斗の隣におるときの笑顔が一番幸せそうや…。
…わかってんねんやろ?」
「…」
視線をそらした郁。
「…俺も、莉音のこと好きやった…。
今も好きって言った方が正しいカモしれん…。
けど…見てると思うんや。
やっぱ莉音には、佑斗なんやって…。
ホンマは、悔しいねんけど…。
あの2人の仲…壊したくないねんな…。」
ホンマ…なんでやろうな?
莉音のこと、奪いたいハズやのに。
佑斗には、かなわへんって思うねん…。
それほど、2人の想いが強いってことなんかな…。