VS.サンタ【短編】
……眠ってからどれぐらい経ったのか、僕は家中を揺るがす振動で目が覚めた。
サンタのやつめブービートラップにかかりやがったな。
僕は素早くノートパソコンの電源をいれ敷設した防御網の状況をチェックして驚いた。
なんだと?既に第一防衛ラインを突破されて建物内への侵入を許しているだと?
信じられない。
あれほどの数のトラップを僕を起こす事なくかいくぐって来ようとは。
庭には二日間エサを与えていない血に餓えたドーベルマンを三頭も放してあるというのに鳴き声ひとつしなかった。
何てヤツだ。
だがそう来なくては面白くないというもの。
サンタよ、建物内は第一防衛ラインほど甘くはないぞ!