距離と壁


恋「あの子の事を忘れたふりしてるのは、もうどんくらいだ?」


少しの沈黙に静かに破った恋の言葉。
その言葉に皆の目線が僕に移る。

いつぐらいだろうか…。
確か僕が中2であっちが小6だから。


侑「4年くらいだよ」


そう、確か僕がSpirit!!でデビューするってなった時に別れたんだから、もう4年だ。


涼「長い…な」


言葉を詰まらせながら発した涼。
随分切なそうな顔をしている。

侑「そうだな。てか暗いぞ、この空気!ほら、明るくなろうぜ!夏貴、次撮影だぞ!」

夏「あ、あぁ…」


そう言って夏貴の背中を押し、
セットの中へと連れていった。

そんな僕の後ろで、気まずそうに切なそうな顔で見ていた恋と涼に気づかない僕だった。





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