私をブー子と呼ばないで
　朝、携帯の目覚ましで起きる。

　私は一人でベッドを占領していることに気がつくと身体を起こした。

　ほわっと味噌汁の良い匂いがしてくる。

　どうやら翔太は一足さきに起きて、朝食を作ってくれているみたい。

　私は布団の上に脱ぎ捨てられているシャツを着ると、胸元に違和感を感じた。

　指にじゃらっと何かが、触れる。

　え？　なに？

　私は指でつまんで見てみる。

　そこにはいかにも高価そうなネックレスがつけられている。

　私の誕生石の宝石がきらりと光っていた。

　私はベットを飛び出すと、キッチンに立っている翔太の前に飛び出した。

「翔太、これ……」

「おはよう、莉子」

「え？」

　ブー子って呼ばないの？

「それは僕からのクリスマスプレゼント」

　翔太はにっこりと笑うと、私の額にキスを落とした。

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