はだかの王子さま
 王さまは、上機嫌でそう言って。

 それから、ぎりっ、と音が出そうな勢いで、わたしを睨んだ。

『ただし、我がヴェリネルラよ。
 決して我を裏切るな。
 そして、そなたが、ゼギアスフェルの衣装を手に入れた次の日の真夜中。
 その衣装をまとって、我がヴェリネルラとして、共に人工島キングダムリゾート内をパレードし。
 閉門直前のフェアリーランドの大扉をくぐること。
 それが、そなたが、わずかにでもゼギアスフェルと会うことを許す条件だ』















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