はだかの王子さま
けれども、星羅は、慌てず騒がす、静かに言った。
『はい、終わっております。王よ』
『ならば、ここに長居などせず、さっさと部屋を辞(じ)せ!
気の利かぬヤツよのう』
そんな、王さまの嫌味たっぷりな言葉に、星羅は一礼して、テーブルの上の採寸道具を片付け始めちゃったけど!
わたし、前の姿とぜんぜん違うよ?
骨格からして、同じ生きモノ? って自分でも謎に思うくらいに!!
大丈夫なの!?
「星……」
心配になって声をかけたら、それをさえぎるように、星羅は言った。
「大丈夫。
新しい真衣の姿をいっぱい抱きしめたから、サイズはもう、覚えた」
え?
耳元に届く、かなり大きな日本語に驚いて、星羅を見れば。
星羅は、口を引き結び、黙って淡々と片づけをしている……ように見える。
そういえば、ハンドもこんな風に、いきなり耳元で聞こえるようにしゃべったことがあったっけ。
……これも、一種の魔法……なのかな?
どうやら、すぐ近くに居る王さまには、聞こえないらしい。
その声は、わたしに向かって優しく響く。
「王の誕生日プレゼントは、ウェディングドレスだけど。
僕からは、ロング丈のキャミソールを贈るよ。
後で届けさせるから、ドレスの下にそれを着て、待ってて。
真衣がどこに居ても、僕はきっとさらいに行くからね」
『はい、終わっております。王よ』
『ならば、ここに長居などせず、さっさと部屋を辞(じ)せ!
気の利かぬヤツよのう』
そんな、王さまの嫌味たっぷりな言葉に、星羅は一礼して、テーブルの上の採寸道具を片付け始めちゃったけど!
わたし、前の姿とぜんぜん違うよ?
骨格からして、同じ生きモノ? って自分でも謎に思うくらいに!!
大丈夫なの!?
「星……」
心配になって声をかけたら、それをさえぎるように、星羅は言った。
「大丈夫。
新しい真衣の姿をいっぱい抱きしめたから、サイズはもう、覚えた」
え?
耳元に届く、かなり大きな日本語に驚いて、星羅を見れば。
星羅は、口を引き結び、黙って淡々と片づけをしている……ように見える。
そういえば、ハンドもこんな風に、いきなり耳元で聞こえるようにしゃべったことがあったっけ。
……これも、一種の魔法……なのかな?
どうやら、すぐ近くに居る王さまには、聞こえないらしい。
その声は、わたしに向かって優しく響く。
「王の誕生日プレゼントは、ウェディングドレスだけど。
僕からは、ロング丈のキャミソールを贈るよ。
後で届けさせるから、ドレスの下にそれを着て、待ってて。
真衣がどこに居ても、僕はきっとさらいに行くからね」