はだかの王子さま
ヒューマン・アウトって、それ、獣の姿のヒトが、人間の姿になったり。
何かに化けることが出来るヒトが、本当の自分になること、でしょう!?
覇王の剣は、いまさっき!
剣の状態で扉をくぐり、まさにヒューマン・アウトして、今の巨人の姿になったんじゃない!
これ以上、この巨人にどう変われって?
例えば、ヒューマン・アウトすれば、巨人を止めて普通の人間サイズになるかも知れないけれど!
問題は『大きさ』じゃないでしょう!?
そう、だいぶ混乱しているわたしに、金の星羅は、叫ぶ。
「その覇王の剣は偽物だ!」
……え?
覇王を目覚めさせ、その覇王自身から『魂は本物』ってお墨付きをもらった蒼のセイラが?
混乱が増すばかりのわたしに、星羅は続けて言った。
「その剣の半分は、フルメタル・ファングだ!
彼の力は、吸血により、相手の性質を完全にコピーすることだ!
きっと、フルメタル・ファングは、僕になり変わったまま、覇王の御堂の前で魔剣0と融合したんじゃないか!?
だからもし!
フルメタル・ファングがヒューマン・アウトして、僕の姿から自分の姿に戻ったら!
この巨人は『覇王の剣』で居られなくなる!」
……そ、そうね。
覇王自身も金髪の星羅を見て『半分』って言ってたし!
蒼い巨人の顔は、お父さんじゃなく『星羅』だ。
それに、何よりわたしは金髪の星羅が、魔剣0と融合するのを見たはずだった。
でも!!!
そんなの!
「ただ……覇王の剣が……お父さんから……星羅に移るだけで……何の解決にもならないんじゃ……!
剣は……一度融合したら……もう戻らないとも……言ってたし……!
わたしの……声なんて……届かないかも……しれない……」
そんなわたしの後ろ向きな考えを、星羅はあっさり吹き飛ばす。
「剣は『我のこの身が砕けるまで』真衣が覇王だって、言っていたじゃないか。
……だったら、一度、砕けてみればいいんだ。
このまま何もしないより、やってみた方がいい。
だから、真衣! 覇王の剣に!
……ううん、フルメタル・ファングに呼びかけてみて!
元に戻れって!!
今まで、彼と培ってきた絆を信じて!!
真衣の声なら、絶対、フルメタル・ファングに届くよ!!」
何かに化けることが出来るヒトが、本当の自分になること、でしょう!?
覇王の剣は、いまさっき!
剣の状態で扉をくぐり、まさにヒューマン・アウトして、今の巨人の姿になったんじゃない!
これ以上、この巨人にどう変われって?
例えば、ヒューマン・アウトすれば、巨人を止めて普通の人間サイズになるかも知れないけれど!
問題は『大きさ』じゃないでしょう!?
そう、だいぶ混乱しているわたしに、金の星羅は、叫ぶ。
「その覇王の剣は偽物だ!」
……え?
覇王を目覚めさせ、その覇王自身から『魂は本物』ってお墨付きをもらった蒼のセイラが?
混乱が増すばかりのわたしに、星羅は続けて言った。
「その剣の半分は、フルメタル・ファングだ!
彼の力は、吸血により、相手の性質を完全にコピーすることだ!
きっと、フルメタル・ファングは、僕になり変わったまま、覇王の御堂の前で魔剣0と融合したんじゃないか!?
だからもし!
フルメタル・ファングがヒューマン・アウトして、僕の姿から自分の姿に戻ったら!
この巨人は『覇王の剣』で居られなくなる!」
……そ、そうね。
覇王自身も金髪の星羅を見て『半分』って言ってたし!
蒼い巨人の顔は、お父さんじゃなく『星羅』だ。
それに、何よりわたしは金髪の星羅が、魔剣0と融合するのを見たはずだった。
でも!!!
そんなの!
「ただ……覇王の剣が……お父さんから……星羅に移るだけで……何の解決にもならないんじゃ……!
剣は……一度融合したら……もう戻らないとも……言ってたし……!
わたしの……声なんて……届かないかも……しれない……」
そんなわたしの後ろ向きな考えを、星羅はあっさり吹き飛ばす。
「剣は『我のこの身が砕けるまで』真衣が覇王だって、言っていたじゃないか。
……だったら、一度、砕けてみればいいんだ。
このまま何もしないより、やってみた方がいい。
だから、真衣! 覇王の剣に!
……ううん、フルメタル・ファングに呼びかけてみて!
元に戻れって!!
今まで、彼と培ってきた絆を信じて!!
真衣の声なら、絶対、フルメタル・ファングに届くよ!!」