はだかの王子さま
 そんな、わたしのお願いに。

 星羅は、このごに及んで、迷うように目をつむる。

「……星羅?」

 普段とは違う。

 その様子がなんだか、心配で声をかければ。

 星羅は「うん、そうだね」とかすかに頷いた。

 わたしのカラダを壊れそうなくらい、抱きしめながら。










 
< 73 / 440 >

この作品をシェア

pagetop