俺の日常は、ある日を境に変わってしまった

「……なんて呼べば?」

「そうですね……“葵様”とでも呼んd「さっ、教室行こうぜ綾瀬」…って、待ちなさい酒井 千鶴!!」

だから、先輩付け忘れんなって。

「はいはい。どうなされましたか“葵様”?こちとら、お前に付き合っていられるほど暇じゃないんだが?」

少し声のトーンを下げて“僕ってば、今とっても不機嫌なんだよ♪”って感じで返してみる。


だってほら、時間的にね?

早く来たはずなのに、いつの間にかチャイム五分前になってるし。

「ッ……!!」

どうやら効果抜群のようだ。

ほら、目に涙なんて溜めーー

「…………ふぇ」

「うぇッ!?ちょっ、マジ泣きする事ないだろ!!」

そんなに怖かったのか!さっきの俺!!

つか、いつの間にか出来てた野次馬ども!見せもんじゃねぇぞ、コラァ!!

「……ちーちゃん」

「ああ、もう!分かってらぁ!俺が悪いんだろ俺が!!」

理不尽な感じがハンパないが、泣かせちまった事には変わりないしな……
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