俺の日常は、ある日を境に変わってしまった
無視しようと、未だキツい視線をこちらに向ける“何者か”の隣を通過しようとした時……
沈黙を守っていたそれは、突然動きをみせた。
「ははははッ!今日で会ったが百万光年!今日こそ、ボクのーーいや、ボクらの“お姉さま”を返してもらうぞ!酒井 千鶴!!」
(微妙なタイミングだな)
言うや否や、どこからともなく現れた他信教者と思われる女子生徒複数。
そういや綾瀬って、女子にも人気があるって噂あったけど……
本当だったんだな。
「随分と昔から、俺のことを見張ってたみたいだが……名前の後に“先輩”を付け忘れるな?あと、お前誰だ?」
赤のネクタイをしているとこを見ると、一年生か。
※星乃宮学園では、学年順に赤·紺·緑のネクタイを着用している。
「フンッ!お姉様をたぶらかす輩に、敬意もへったくれもないです!名前だって教えるものですか!!」
「そうかい……なら、少女Aよ?先に言っておくが「私の名前は【葵 蒼空】です」……」
名前言っちゃってんじゃん。
「なら、葵 そr「軽々しく呼ばないで下さい」……」
面倒くせェなコイツ!!