最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
一日目*出会いました。
その一。
初めまして。
私は空道 桜(ソラミチサクラ)と言います。
え?自己紹介なんていらない?
そう言わずにちょこっと付き合って下さい。
私、現役バリバリの不良の親玉でして。
所謂、暴走族の総長と言うやつです。
構成五百人程度で結構有名なんですよ!
華龍(カリュウ)って言うんです。
私にも通り名が付いていて“血桜”らしいです。
あ、幹部の馬鹿に聞いた話ですから。
付けるんならもっとまともなヤツが良かったですけど。
さてさて、今のこの状態ってどう思いますか?
カラフルな頭の男の人に囲まれています。何かと派手です(オシャレではありません。派手なんです)。
「ねえちゃん、俺達の事しらねぇの?」
『知りませんが』
「可笑しいな…、俺等この街最強なんだけどさァ」
今日、私は遠出をして実家に帰ってきています。
両親にも久し振りに会ったことだし散歩でもして来よう!と思って町内を歩いていただけなのに…。
『私、久しぶりに実家に帰って来たんです』
「あー、だからか」
「えー、他の町でも結構話題になってるはずなんだけど?」
“一切”なってませんが?
それに華龍内ではいつも話題に上がるのは仲間の事だけです。偶に敵の事も上がりますが。
「ねえちゃんは何処から来たの?」
『……華龍のいる街です』
「華龍?!マジで!?そんなに遠くから来たの?」
そうですよ。だからさっさと此処を通して下さい。
イライラしてきました。
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