最弱暴走族と桜【完】SS更新中!


「ふーん?じゃあ、この顔に見覚えは?」

『え゛』


ストローに口を付けて飲んでたら桃李にフードを取られた。
あたしの顔が見えた瞬間、尚さんと相汰くんは飲んでいたものを


吹いた。


『、桃李』

「大丈夫大丈夫!」


いや、大丈夫じゃないから。吹いてせき込んでるよ、二人共。


「げほげほっ、な、な、な??!」

「お、おい、桃李!?おまっ!!?」

「じゃあ、桜姉が言った事本当だったんだ…」

『あたしが何で嘘をつかないといけないんだよ』

「!!さ、桜“姉”って、まさか?!」


二人共青い顔して相汰くんは桃李を指さす。桃李はなんか落ち込んでるし。


『抱き付くな』

「もう喧嘩しないなら」

『無理。でもこっちにいる間はしないと思う』


桃李が抱き付いてきてジュースが飲めない。


「ち、血桜さんっ!!」

『ん?』

「俺らをつ、強くしてくださいっ!!」

『――…はい?』


唐突過ぎて訳が解らないです、相汰くん。

急に呼ばれたと思えば何故か必死に頼まれた。


「そ、相汰?!お前何言って…!」

「血桜さんは尚のこと誉めましたよね!?」

『え、あ、うん』

「でも、このままだと尚は強くならないと思うんですっ、絶対!」

「相汰!」


尚さんは相汰くんを止めようと声を上げる。

そこまでハッキリ言わなくても…って思ったけど、確かにこのままだと尚さんは強くなれない。


「俺も他の奴等も敗けっぱなしは嫌なんです!強くなりたいんですっ」

『でもなー、あたしこっちで喧嘩する気ないし。血桜もあんまり名乗りたくないんだよ』

「迷惑なのは解ってます。でも、お願いしますっ!!」


んー、どうすっかなー。


「相汰、桜姉はしねぇつってんだろッ!ワガママ言うんじゃねぇよ!!」

「相汰、桃李の言う通りだ。勝手なこと言うなよ…」


悩んでると桃李が相汰くんの胸ぐらを掴んで怒鳴る。尚さんはそれを止めながら相汰くんに言い聞かす。


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