最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
『…どうしよ、』
「ちょっとみんなァー!!桜が可愛過ぎてやばいんだけど!!」
クラスメート全員を追い出して、着替えやら髪をいじったり化粧を教室でしていた柚子は、若干顔を赤くしながら、締め切っていた教室のドアを思いっきり開けた。
「おっせぇーだろ」
「どう?桜ちゃん可愛くなった?」
「あんまり、空道がメイドとかイメージ浮かばねェからな」
「さっくらー!どんな感じ…」
『…ヒラヒラが多いです』
「「「「………」」」」
ザワザワとしながら教室に入ると、そこに居たのは、安っぽい椅子に座る、美少女。
メイド服に付くフリルが気になるのか、スカートの裾を指でいじる姿に全員絶句する。
「桜ぁ、アンタもう可愛過ぎ!!西洋人形みたいなんだけどぉお!!」
「ゆ、柚ぅぅううう!あ、アンタやり過ぎよぉおぉお!!」
「え、可愛くない?」
「違うわよ!桜ちゃんは凄く可愛い…。可愛過ぎるのよーッ!!」
「『は?』」
凄い剣幕で怒る女子に、桜と柚子は訳が解らず首を傾げる。
「これじゃあ、男子が…」
「「「「………い」」」」
「「「『……い?』」」」
女子の一人が何か言う前に、突然聞こえた低い声に、女子全員でその声が聞こえた…、つまり教室のドアの方に顔を向けると。
そこには、
「「「「いったたぎまぁぁぁあす!!」」」」
「「「「ぎゃあぁぁあぁぁああ!??」」」」
狼化した男子の姿。