最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
その人は部屋に入ったと思えば、見事に倒れた。
「え、総長!??どうしたんですか?!」
「や、大和?どうした?」
尚さんがその人に近づいて肩をゆすれば、くぐもった声が聞こえて来た。
「……~…~」
「は?いやいや、聞こえないから」
『こう言う時はこうするんだ』
「え」
「さ、桜姉?」
あたしは、すっっごく眠たそうなそいつの胸倉を掴んで背負って投げた。
バッッタァン!
「「……っ!!」」
『おい、起きろ寝ぼ助』
「~~ッ!い、ぃま、鬼桜の声が聞こぇた…?」
「や、大和ッ!!起きろ!寝ぼけるな、死ぬぞ!」
『よし、歯ァ食いしばれ』
「は、?あれ、何で桜が此処にってぎゃぁぁぁあああ!??」
「「そ、総長ぉぉぉお!!」」
あたしが背負い投げした瞬間青くなった不良達。
そんな不良達を余所に背中を打って悶えてるコイツを見下ろして起こそうとするが、ぼそりと呟いた単語を聞き逃すあたしじゃない。
あたしの変化にいち早く気が付いた桃李がコイツを起こそうとするが間に合わず。
寝ぼけも収まったコイツがあたしの姿を確認した時には
制裁は始まっていた。
あたしは知らないがこれを見て、鋼牙+桃李は以後絶対にあたしには逆らわないと決めたらしい。
鋼牙の総長はあたしの元カレでした。