最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
本題に戻って。
「お前等、本気か?」
「「はい!!」」
本気で強くなりたいんだろな。目が真っ直ぐで力強い。それは大和も分かっているらしい。
でも、あたしがやらなくても、大和がやれば良くない?
「ダメだよ、桜姉。大和の教え方は勉強も喧嘩も最悪だから」
『そう言えば勉強の教え方は悪かった』
「……」
あ、グレた。ぶっすー、と不機嫌になった大和。
頭を撫でてやれば、照れたようにあたしの手を握る。
『でも、稽古するったって、あたしはあまり華龍とか血桜とか名乗りたくないんだけど』
「あ!それなら、別に大丈夫っす!!此処にいる奴らは他のチームとかに言ったりしませんから」
「あぁ、そう言やァ、そうだな」
大和がそう言うくらいだ。“良い人”が集まってるんだろな、鋼牙って。
……家でケーキ食べながら、ゴロゴロする予定だったのにな。まぁ、いいか。
『分かった、一週間しか無理だけど』
「「おぉ!!」」
『その代わり…』
「その代わり?」
あたしがニコーと笑うと、赤くなる不良達。
対照的に青くなる大和と桃李。それを見て首を傾げる尚さんと相汰くん。
『一週間特別地獄のスペシャルプランでいくね』
「一週間…」
「特別地獄の…」
「スペシャルプラン…?」
そして再びニコーと満面の笑みを浮かべて一言。
『泣き言は許さないから』
意味がわかったらしい不良達は、サァーと顔を青くしたのだった。
一日目、終了。